一人暮らしの高齢者の食生活は、同じものばかり食べてしまったり、買い物や料理することが面倒になったりして、食事そのものへの関心が薄れがちです。食への関心が薄れ、食生活がワンパターンになると必要な栄養が取り入れられず低栄養状態を招く恐れがあります。低栄養になると免疫力が低下し、病気になりやすくなるだけでなく、筋肉量が減少していきます。そうすると転倒などで骨折する危険性が増加し、最悪の場合は寝たきりになってしまうことも。人間には、摂取すべき栄養素とそうでないものの2通りがあります。いつまでも健康でいるためには、体に悪いものを避け、健康に良い食べ物を摂取することが大切です。

低栄養を防ぐためには、主食、主菜、副菜を揃えるようにしましょう。主食、主菜、副菜を基本とすることで、必要な栄養素であるたんぱく質、脂肪、炭水化物などをバランスよく取り込むことができます。また、骨粗しょう症を防ぐために、牛乳をはじめとする乳製品でカルシウムを摂取しましょう。栄養バランスの良い食事の覚え方で、食品の頭文字をとった、「まごわやさしい」という言葉があります。まは豆、ごはゴマ、わはワカメ、やは野菜、さは魚、しはシイタケ、いは芋です。これらの食材を上手に組み合わせることで、栄養満点の食生活に繋がっていきます。

毎回食事を作るのがめんどくさいという場合は、配食サービスの利用も検討してみましょう。宅配サービスでは管理栄養士監修のもと、健康や栄養に配慮された料理を食べることができます。調理の煩わしさから食事が億劫になってしまうということにならないよう、これらのサービスを活用することが一人暮らしの高齢者の健康に繋がるでしょう。