一人暮らしの親は、自分のそれまで行ってきた生活をそのまま維持したいという場合も多いため、同居での介護などとは状況が異なる点は注意しましょう。人生をより充実させるためには、一人でいられる時間も十分に確保できるようにする必要があるため、直接家に介入して生活そのものについて影響を与えていくというようなやり方は好まれない場合もあるようです。

とはいえ、独居状態をそのままにしておくのも心配。そのため、遠隔で間接的にできるようなサポートを上手に行っていくことがポイントです。親が近所に住んでいない、全く違う地域にいると仮定すると、自治体による補助や支援なども制度が異なることも多いため、どのような制度があるのかを良く調べておくのが第一といえます。そうした中でまず、ただ享受するだけでプラスになるようなものについては本人に話したうえで進めていけるようにすると効果的です。

デイサービスなどは、孤独にならず他人との接点にもなるので有効な手段ではあるが、独居状態の状況によってはそうしたサービスも必要ないくらい近所の交流をしているというケースもあるので、見極めながら進めることが必要です。なお、その際「自分からはやりづらい」と思う人もいるでしょう。そんなときは、ケースワーカーに相談しながら一緒に進めると、様々な意見やアイデアを得ることができます。健康などが心配な場合、部屋に設置するカメラだけでも置かせてもらうなどすると、離れた場所に住んでいても様子を伺えるし、緊急の場合には通報などをすることもできるので極めて有効といえるでしょう。